上野駅公園口にて
人と落ち合ったと同時にプレゼントを渡された。多分1秒も経過していない。この世にプレゼントRTAなるものがあったとしたなら、きっとニューレコードだと思う。
その人はかなりの偏食で、ブロッコリーを主食とする生活を数ヶ月続けたりしているらしい。89万の借金を抱えながら、16日連続で井の頭公園を散歩している後輩と同じぐらい変わっていると思った。食事の話を深掘りしている中で、いわゆる一汁三菜の「定食スタイル」を自分1人のために用意し、それを食べていると悲しくなってくるという話が印象的だった。分かりやすい幸せ、定食。「幸せを直視しないように食事をしているのかもしれない」と話している姿を見て、これ以上相手のテリトリーに踏み込んではいけないと思ったし、肯定も否定もそこには必要がなかった。一連の会話の間、映画「キャラクター」で殺人鬼が「4人家族って幸せの象徴ですよね」と言っているシーンが何度も脳内で流れていた。
思い返せば、東京に来てから人間関係がガラッと変わったような気がする。
新しい人と仲良くなることが増えた。特に同じ星の下に生まれた人と仲良くなることが格段に増えたように思う。
自分の映画を作るとしたなら、今日のことは入れるかもな、と思った。
