このまま桜木町までツーリングってのはどうだろうか

踏んだり蹴ったりとは今日みたいな日のことを言うんだと思う A図書館へ向かったら、建て替えだか改修工事だかで建物ごと全部消えていた プランを変更して駅前のB図書館に行ったら、自動ドアに「今日は閉館日です」と書かれた紙が貼ってあった Googleマップでは、緑の文字でどちらも19:00まで営業と記されていたのに ままならない 全く、ぼくの生活はままならない どうやら踏んでも蹴っても倒しても、ままならない日はやってくるらしい でも、ままならない自分のことはそこまで嫌いじゃない むしろ好き なぜなら、間の悪い人にしか起こらないような、特別な非日常が舞い込んでくることを知っているから 大通りに出る 革ジャンに身を包んだ男が、500ccの大型バイクと一緒に信号を待っているのが目に入る ぼくはそこで目を瞑って、誰にも聴こえないぐらいのボリュームで「すみません お邪魔します」と言って、後ろの座席に乗り込む妄想をする

 

信号が青になる 途端、革ジャンは躊躇うことなくグンッとペダルを踏んで加速する 踏む、そして地面を蹴る__